この記事の要約













感覚の種類について

人間の感覚については何を想像しますか?
味覚・視覚・聴覚・触覚・嗅覚などのいわゆる「5感」ではないでしょうか?
実は、これらの他に人間には、体のバランスや姿勢・運動の精度を調整する感覚があります。
それは固有受容覚と前庭感覚と呼ばれる感覚です。
この二つを加え、7つの感覚の内、特に触覚・固有受容覚・前庭感覚が
バランス・姿勢・運動制度の発達に超重要な感覚です。
子どもの体の発達にはこれら感覚のはたらきと入力がとても大事です。
今回はこの3つの感覚の内、触覚と固有受容覚についてのはたらきについて深堀りして
説明していきたいと思います。
前庭感覚については【体を整えるのに超重要!?感覚3種類②前庭感覚編】をご参照ください。
触覚とは

触覚を感知する場所は、人間の大部分を覆っている皮膚です。
その感覚はじつは細かく、大きく3つに分けられます。
① 触覚・圧覚 → 触った感触、硬さ・その物質の重さなど
② 温覚・冷覚 → 温かさ・冷たさ
③ 痛覚 → 痛み
触覚だけでも分類すると様々な感覚に分けられます。
触覚は皮膚にある受容器を通して、感知されます。
主に触った感触、温かさ、冷たさなどはわかるようになっています。
触覚のはたらき

触覚のはたらきは以下にあげられます
強い刺激から防衛する
熱いやかんに触れたらサッと手を引く。虫が手についたら払いのける
識別する
ポケットに入っている500円だけを見つけられるように手の触った感じで物を識別できます。
下記の二つは間接的ですが、重要なはたらきとなっております。
情緒を安定させる
お母さんの抱っこや、毛布や布に包まれる感覚は心を落ち着かせ、情緒を安定させる機能があります。
愛着を形作るのは触覚から始まります。
体の位置を把握する(ボディイメージ)
触覚は体の位置を把握する為に非常に重要です。
皮膚は自分の体と外との境界を担う部分な為、触る事を行い、
自分の体がどこにあるかを把握する能力となります。
触覚は、防衛機能や自分と他人の境界線把握と、愛着形成(親に甘える)を作る重要な感覚といます。
固有受容覚とは?

固有受容覚という感覚は、聞き馴染みがあまりない言葉ですが、
この感覚の感じるところは主に筋肉と腱(筋肉と骨をくっつける所。アキレス腱など)にあり、
これらは難しい言葉で筋紡錘・腱紡錘という名前です。
それぞれの感じる感覚は以下に挙げられます。
筋紡錘 → 筋肉の伸び縮みや力の入れ具合などを感知します。
腱紡錘 → 関節がどれくらい曲がっているかなどを感知します。
筋肉は力と伸びた感じ、関節は曲がっている感じとイメージするとわかりやすいと思います。
これらの感覚を使って固有受容覚は以下のはたらきをおこないます。
固有受容覚のはたらき

力を加減するはたらき
ボールを投げる時や友達とハイタッチする時など何気に人間は力をコントロールして行動しています。
運動をコントロールするはたらき
積み木を摘んだり、キャッチボールを行う際に体をどう動かせばいいか
向きや位置などをコントロールするのも固有受容覚のはたらきです。
体の位置を把握する(ボディイメージ)
触覚と同じはたらきですが、固有受容覚は関節や筋肉から
具体的に体がどのような位置や力で動いているかを把握し、
体の動かし方を把握するはたらきです。
バランスをとるはたらき
地面の凹凸や揺れを感じるのは固有受容覚による感覚感知のはたらきです。
この感覚を感じてさらに転ばないように体を安定させるはたらきも固有受容覚が担当しています。
情緒を安定させるはたらき
あまりイメージしづらいはたらきですが、固有受容覚はイライラしたり、
不安になる時に歩き回ったり、貧乏ゆすりするように体の動きを入れる事で
心を安定するはたらきを担当しています。
固有受容覚は、体の動いている位置と力加減を感じる感覚で、力・バランス・動きのコントロールを
担当する重要な感覚であり、それが情緒の安定に繋がる感覚です。
触覚と固有受容覚は実は脳で繋がっている!

少し難しい話になりますが、触覚と固有受容覚は皮膚・筋肉・関節で外部の情報を感知しますが、
この情報は脳で認識しています。
実は触覚と固有受容覚に関しては、認識する脳の場所が途中で同じになる為、
この二つの感覚は密接に繋がっているのです。
もう一度おさらいですが、
触覚(外のセンサー)
皮膚で感じる感覚。外の世界が「ふわふわ」「チクチク」しているといった情報のほか、
「誰かに触れられた」という安心感や警戒心を司ります。
固有受容覚(内のセンサー)
筋肉や関節で感じる感覚。目をつぶっていても「肘が曲がっている」「どれくらい力が入っている」と
分かるのはこのおかげです。
触覚と固有受容覚はそれぞれ感知する感覚は役割分担していますが、
ボールを触る際に瞬時に手の形を変えたり、触るタイミングを整えたりと脳で自動に計画しています。
これは体性感覚野という所で繋がりプログラムされまています。
この由来から触覚・固有受容覚を総称して体制感覚と呼ばれる事もあります。
なぜ「体性感覚」とセットで呼ぶのか?
例えば、コップを持つ時、
脳は「指に触れている感覚(触覚)」と「指を曲げる力加減(固有受容覚)」をセットで処理します。
これらがバラバラだと、コップを落としたり、握りつぶしたりしてしまいます。
「体(からだ)の感覚」として一括りにされるのは、脳がこれらを一つのセットとして使って、
自分の体をコントロールしているからです。
参考文献
【子どもの理解からはじめる感覚統合遊び】 加藤 寿宏 監修



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