落ち着きなさに疲れた親御さんへ。大暴れだった子どもが「待てる」ようになるまでの理由と親の声掛け術!

児童発達関連

「もうすぐ小学生なのに、家では嵐のように走り回り、全く落ち着きがない。

『このまま学校に入って大丈夫なのか?』と毎日怒って疲れているにお母さん、お父さんへ。」

精神科・児童発達支援の現場で長年経験してきた作業療法士が解説します。

今はマイペース大暴れ児童でも、普段の声掛けの方法にコツを入れれば、

小学生の段階で驚くほど「待つ力」が開花します。

その理由と、今家でできることをお伝えします

なぜ今、家を走り回るのか?原因は「固有感覚」が足りない事!

「学校生活への不安から、つい『座りなさい!』と叱ってしまいますよね。

でも、彼らはわざと親を困らせているわけではありません。

関節や筋肉への刺激(固有感覚)が足りず、脳が『もっと動け!』と暴走しているだけなのです。」

本人のペースを崩さないながらも親のペースに誘導する声掛け

私達作業療法士は、子どもを単なる落ち着きがないで片付けません。

この【落ち着きがない】現象を私達は、固有感覚が足りず、自分のペースで動かないと

覚醒度(起きている事)を維持できない。


という、行動を逆手にとる観察視点を持っています。

つまり、自分のペースを取らざる負えない状況がずっと続いているという事をまず理解します。

ここで声掛けを変えていきます。

子どものペースを保ちつつ、切り替えを促す声掛け

場面1「食事中に席を立つ」  

段階に分ける声掛け

→「席に座りなさい」✖
                      
→「白いご飯を食べてから立っていいよ。落ち着いたら戻っておいで」

場面2「何度も床をドンドンと大きい音を立てている」 

遊び設定で安全場所に誘導

→「うるさいからやめなさい」✖

→「このクッションに10回強くやってみよう」

場面3 約束時間が過ぎても、遊び続けている

タイムアタック制の採用

→「約束何時だった?早く片付けなさい」✖

→「さあ、お母さんのスマホが1分経つと、チャイムが鳴ります。そしたらあなたの負けです。」

親御さんの声掛け一つで、子どもの瞬間の行動の合間に「待つ」が生まれる

いかがでしょう。子どもの動きは、全てが瞬間的で、目につく暇もないと思います。

この動きの中に実は、目に止まったものに関心を示しており、そこに考えを乗せず行動している

事がほとんどです。

そこには、楽しい・楽しくないなどの快・不快の判断基準で動いている事が多いです。

その為、行動から行動の切り替えは常に数秒の間で行われます。

ですが、親御さんの声掛け一つで、その行動はどうなるでしょうか?

もう一度、上記の内容を参照すればわかる事ですが、親の声掛けには、子どもに対して

他者のペースに合わせる。


すなわち、「待ち」の時間が刻まれるという事になります。

【臨床現場での経験談:待つが出来る理由】親の声掛けが快・不快の判断に自分で考えるを入れる武器になる

親が子どもを叱るという行為を学術的に見てみると、

「動き回る」→「親:やめなさい」→「最初は子どもは止まる」→結果:自分のペースが制限され不快

という形式になります。

先程説明したように、落ち着きのない子どもは不快を避けて動く為

「動き回る」→「親:やめなさい」→「結果の不快を覚えている」→結果:動く事が快な為、聞かない

このような方程式の完成になります。これだと親の制限すら聞かなくなります。

では、子どものペースに合わせた声掛けをすると、

「動き回る」→「親:じゃあ〇〇を10回やったら座ろうね」

→「子ども:それ面白そう(快)。」

→「どうやるの?(思考が入る)」
これが待ちです。

→結果:親の言う事を自分のペースの中で聞ける



この方程式を繰り返す事で親の声掛けは子ども自身にとって意味のある刺激に変わるという

仕組みです。

まとめ

落ち着きのない子どもの行動のエンジンは自分にとって「楽しい(快)か楽しくないか(不快)」です

これを数秒単位で決定しています

なので、

親の言葉:「やめなさい」(自分のペースの制限)=不快

という方程式を止め、

親の言葉:「〇〇したらこうしようね。」(自分のペースにバリエーションを出してくれる)=快

にする事が立ち止まって意味を考える場面をこまめに作り出す。結果「待つ」に繋がる支援なのです。

「毎日大暴れで、何が変わったかわからない」と疲労している親御さんへ

毎日ドタバタしていると、『学童も児童デイにも行っているのに、うちの子は何も変化がない』

疲労感がでるかもしれません。

でも、昨日と今日を比べるのはやめてください。

比べるなら『1年前の今日』です。

1年前は名前を呼んでも止まらなかったのに、今は一瞬だけでも振り返りませんか?

毎日、子どもの怪我に気を張り、遊びに付き合い、疲れ果てて眠る。

そのあなたの徒労に思える日々は、決して無駄ではありません。

親御さんの声掛けは、小学校で成長していく「待つ力」の、太く強い根っこを確実に育てています

子どもの感覚や姿勢に関しては別の記事で解説しております。
子どもの姿勢崩れにはタイプがある?現役OTが解説!「感覚タイプ別」アプローチ | 沖縄作業療法士パパブログ
体を整える為に超重要!?感覚3種類①触覚・固有受容覚(体性感覚)編 | 沖縄作業療法士パパブログ
こちらをご参照ください。

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