子どもの勉強、やり方を教えるのは危険?発達特性と自己肯定感を守る「教えない」支援

児童発達関連

【10秒でわかる本記事の結論】

失敗ばかりする子どもに、良かれと思って「こうやりなさい」「次から気をつけなさい」と先回りして

アドバイスをしていませんか?

実はそれ、子どもの自信を根こそぎ奪うアプローチの一つです。

最新の作業療法研究により、「大人が正解を教えず、自分で作戦を見つけさせる)」という支援が、

子どものスキルを上げるだけでなく、不安やうつといった「二次障害」を劇的に防ぐことが証明されました。

本記事では、大人の「ティーチング(教え込み)」に潜む危険性の把握と、子どもの自己肯定感を向上

させる「ガイド(質問)」のテクニックを解説します

【最新研究がで明らかにした内容】

失敗経験から不安と抑うつを抱えていた高校生に対し、大人は一切正解を提示せず、

本人に「聞き間違いを防ぐ作戦」「数学を解く作戦」を考えさせた所、結果がどう変化するかの研究を実施しました。

結果として、スキルが向上しただけでなく、自分で解決できたという自信により、心理テストの

「不安・抑うつ」の数値が臨床レベルから正常レベルへと劇的に改善したという研究報告です 。

【筆者の意見:なぜ「正解を教える」と子どもは病むのか?(大人のエゴ)】

大人は自分の答え・考え方が正しく、それが効率的にもいいと無意識に思っています。

その為、子どもにすぐに「正解(やり方)」を教えてしまいがちです。

しかし、他人に与えられた正解で動かされている限り、子どもは次第に「自分は何もできない」という

無力感をも、学習し続けるという事に繋がっています


今回の研究では、高校生を対象としましたが、これは学童期(小学生以上)の子どもに

当てはまる内容とも言えます。


子どもの教育の場で立証された事は、自分の実力が未熟な事ではなく、失敗に対して他人の正解を強制され、考える機会を奪う事。よりも

子どもが自分自身で考える事こそが「自信喪失うつ状態

臨床的に軽減できる可能性がある事がわかりました。

つまり、今回の研究では、答えだけを教えこむ(ティーチング)による指示待ちの人間に成り下がる

と、自己肯定感(自信)は育たない事が明らかとなりました。

【筆者の意見:明日から使える「ガイド(質問)】

子どもがハサミで失敗した時、「持ち方違うでしょ!」と言うのを一度踏みとどまってみましょう。

代わりに、「いま、何が難しかった?」「次はどうやったら、もっと上手くいくかな?」

と質問を子どもに投げてみる。

すると、子どもから考えが提示されます。

子どもが「紙を回してみる」と一見大人からみたら非効率な作戦を立てても、

絶対に否定せず「じゃあそれで一回やってみよう(プランの実行)」と見守る 。

この「自分で決めて、自分で試す」プロセスこそが、自身の行動を決定する=行動の選択権の拡大となり、自分自身の心の、行動の、許容範囲が広がり、自信につながるプロセスとなります。

【まとめ】

発達に特性のある子への最大の支援は、正解を教え込むことではないです。

実はこれは、子どもに対しては自信を奪う事に繋がる事です。

彼らが「自分だけの攻略法(認知戦略)」を見つけるまで、大人が口を出しそうになるのを必死で我慢し、

子どものやってみるという方法に寄り添う姿勢が大事という事です。

【参考文献・論文詳細】

倉澤茂樹, 立山清美, 田中善信, 塩津裕康 (2024). 高等学校の通級指導における Cognitive Orientation to daily Occupational Performance (CO-OP) の実践. 作業療法, 43(3), 415-422.

医療従事者・専門家向けの論文抄録(クリックで展開)

【免責事項】

本抄録は、原著論文の構造および研究者の意図を正確に把握するため、筆者がAI等を用いて要約したものです。要約や解釈の正確性には万全を期していますが、学術的・臨床的な議論においては、必ず原著論文をご確認ください。本テキストの利用により生じた結果について、筆者は一切の責任を負いかねます。

【背景と目的】

CO-OPはクライエントが解決したい課題に対し、認知戦略を用いてスキルの獲得を目指す課題指向型アプローチである。本研究は、高等学校の通級指導を利用する生徒に対してCO-OPの適用を試み、その有用性を検討した。

【対象と方法】

対象は通級指導を利用する高校2年生男子。カナダ作業遂行測定(COPM)を用いて「聞き間違いを減らす」「数学の成績を上げる」等の課題を抽出した。通級指導において、作業療法士および担当教諭がガイドを用い、生徒が自ら認知戦略(例:言葉で解く順序を整理する等)を発見・実践できるよう支援した。

【結果と結論】

介入後、COPMにより抽出された課題の目標が達成・向上した(数学の成績を上げる課題では遂行度1→4、満足度1→4)。
さらに、介入後の自己評価による行動チェックリスト(YSR)では、社会性の問題、思考の問題、不安/抑うつが臨床域から正常・境界域へと改善した。
CO-OPは課題を解決するだけでなく二次障害を軽減する可能性があり、高等学校の通級における作業療法介入として有用であることが示唆された。

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